エデン・オルタナティブの理念を施設内に浸透させていくためには、次のような道のりを歩む必要があるでしょう。(さらに詳細については「エデン・オルタナティブ あなたも主役になれる施設づくり」をご参照ください)
(1)エデン資格者研修へ参加
着実に前進するためにも、少なくとも3名以上が研修に参加し、エデン10原則や土壌づくりについてしっかり学ぶことが必要でしょう。その際、施設長や介護・看護部門の責任者はもちろん、現場での決定権を持っている人を研修に送り出すことが、実践への歩みを着実にするでしょう。
(2)チームづくり
(2)〜(3)のチーム作り、土壌づくり、エデン勉強会の実施という3つのプロセスは、施設によって同時進行だったり、順番が前後したりする場合があるでしょう。風通しの良い職場ができあがるまでの過程で、これら3つを実行できていれば結果オーライです。
「チームづくり」は、エデン資格者を中心にエデン・オルタナティブ実践のためのチームをつくることです。最初から、たとえば管理職やリーダーを中心にチームを結成する場合もあれば、エデン勉強会の実行メンバーを中心に自然とチームが形作られていく場合もあるでしょう。チームとしての目標や仲間意識をもつことが重要です。
(3)土壌づくり
エデン・オルタナティブの理念を実践するということは、一粒の種を植えて、植物を育てることに似ています。種を植えるまえに必要なのは、栄養分のある良い土壌です。もし、あなたの職場がギスギスしていて、疑心暗鬼に満ちた雰囲気だとしたら、残念ながらエデンの理念は受け入れられないでしょう。
エデン実践への準備段階として必要なのが、「土壌づくり」です。モラルがあり、風通しが良く、お互いに話に耳を傾け合うような、一人ひとりを大切にする職場に変えていくことを意味します。具体的な方法は、ラーニング・サークルの積み重ね、ほめる・笑顔・相手の話に耳を傾けるといった基本行動の実践、見返りを求めずにプチ善行を繰り返す、などごく当たり前のことを積み重ね、その輪を広げていくことです。
(4)エデン勉強会
スタッフがエデン・オルタナティブについてきちんと学ぶ機会を作りましょう。中途半端な情報が独り歩きすると、不必要な誤解を招きます。
勉強会のやり方は様々です。10回完結型の勉強会や、宿泊での研修、新人研修でエデン・オルタナティブについて教えるなど、いろんなパターンがあるでしょう。スタッフ全員がエデン・オルタナティブについて正確な知識をもち、理念を共有できるようにしっかり時間とエネルギーを費やすことが不可欠です。
勉強会をきちんと行っていくことで、意見を言い合う機会ができ、コミュニケーションが深まって、風通しのよい職場へとつながっていきます。勉強会は、土壌づくりの役割も果たします。
(5)実践
チームづくり、土壌づくり、エデン勉強会ができたら、新しいことを試してみましょう。食事の配膳方法や時間を見直す、植物を育てる、ペットを飼う、施設内に子供の姿を定着させる…。どんなことをするにしても、まず、チームを立ち上げ、じっくり計画を練り、ひとつずつ実行に移すことが、失敗を防ぐコツです。
意見やちょっとした提案、不安などについて、本音で語り合えるような風通しの良い職場づくりをすることが、3つの病をなくすための出発点となります。そのためには、トップダウンの運営方法を見直すことが必要で、じっくりと話に耳を傾けて意見を言い合えるような場や、仕事以外のコミュニケーションの機会をつくることが大切でしょう。その際、「ラーニング・サークル」という方法が役立ちます。